ある日、それは突然やってきました。

ちょうどお店の準備で慌ただしくしていた最中でした。
もともと植物や花に全く興味のなかった私に、7年前運命的に出会い植物の魅力をたくさん教えてくれたあの子から送られてきたものでした。

形はお花みたいなのに花びらが木の質感、花の中はコバルトブルーのふわふわが入っている。
「なんじゃこりゃ???」

同封されていたメッセージには「旅人の木」と書いてありました。
素敵な名前。

アフリカ大陸の南東、インド洋に浮かぶマダガスカル島が原産のへんちくりんで巨大な植物。
雨水を溜め込む性質で、葉柄を切ると水がジャバジャバ溢れ出てきて旅人の渇いた喉を潤し、
20mにもなる大きな木は、孔雀のように葉を扇状に広げます。
それは南を向き東西に向かって広がるので、旅人の道標にもなったそうです。
そんなことから「旅人の木」という名が付けられたとか。
素敵な物語。

DRESSENSEの1回目のスタイリングテーマは「and Natural Essence」。
あの子のおかげで今では植物が大好きになった私。
毎朝、植物とお話しします。
「ごきげんいかが?」「困ったことはない?」「お水は足りてる?」「子育てはどう?」
植物と対話し、葉に触れ、土に触れる時間がいつの間にか私の癒しになっています。

そんな植物の癒しの力を少し借りようと、初めてのスタイリングは「Natural」 をテーマにしました。

「飾りたてたデザインではなく、自然の素材感や色、形。無理なくデザインされた文房具は使う人と調和します。
優しい印象と、肩肘張らない心地よさ。忙しい毎日を過ごすあなたに、ほんの少しのリラックスとあなたらしさを。」
というのがスタイリングコンセプトです。

撮影では「旅人の木」も登場しています。

今から始まるDRESSENSEの旅。
南を向いて、大きな葉を東西に広げて、ぐんぐんまっすぐ空高く伸びていく。
困った時には初心に戻れるよう、道標になりますように。

偶然にもそんなメッセージが込められていたのかな。
あの子はこの種を見た時、なぜかわたしの顔が浮かんでプレゼントしようって思ったそうです。
運命を感じるメッセージ、大切にします。

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