いきなりやってきた衣装スタイリストのお仕事。

私は文具店を営みながら、グラフィックデザイナーである夫、Mさんのお仕事のお手伝いもしているのですが、まぁまぁ無茶ぶりをしてくるMさん。今回はスチール撮影の衣装スタイリストをしろとの指示が。

スタイリストなんてやった事ないどころか、実際の仕事現場を拝見した事もなく、なんとなくこんな感じなんだろうな、とイメージするのがやっとなくらい。

全くのど素人ながらも、「なんでもやりまっせ!」タイプの私です。(Mさんの方の仕事では「マルチクリエイター」「オールラウンダー」というよくわからない肩書き。笑)衣装スタリストを仰せつかることになりました。

とある家電メーカーさんのウェブサイト制作。二人の白人モデルさんが登場する際のイメージカット(上半身だけ)とのこと。Mさんとはデザイン感を共有しているので、衣装は私の私物で大丈夫とのこと。はい出ました、”スタイリスト私物”ってやつです。

前日の夜、現場で何が必要なのか”スタイリストの七つ道具”をググって用意していきました。私のように”いきなりスタイリスト”を命じられる方のために便利だった順に書き残しておきます。

①スチームアイロンとハンドミトン
現場で何をするって、ずっとアイロンがけしてました。見た目では全然気にならないちょっとのシワやよれも、写真にはバッチリ映ってとても気になるんです。コンパクトなサイズのものが軽くて移動に便利です。
右上:panasonic 衣類スチーマーと100円均一で買ったハンドミトン

②スカーフ
これは持って行ってよかったランキングではダントツの1位。モデルさんに着替えさせるときにはメイクで衣装を汚さないようにフェイスカバーに、モデルさんが食事をするときには前掛けになります。シュルシュル〜と取り外せるので動きもスムーズ。そして撤収の際には畳んだ衣装を包む風呂敷になるのです。薄く柔らかいのでずっとベルトループにぶら下げていました。
左下:今年の誕生日に友達からもらったピカソのスカーフ

③付箋メモと鉛筆
打ち合わせで決定した衣装はハンガーに順番などのメモを貼っておきます。マジックやインクペンは衣装を汚してしまうかもしれないので鉛筆にしました。付箋はその他に、シワを直すために襟の裏に芯として入れたりして使いました。
中央:STICKY NOTES GRE
中央:KOH-I-NOOR 5900 2.0MM PENCIL

④テープ類
メモをハンガーに貼ったり衣装の調整をするために白と黒のマスキングテープや③で書いた襟の中に仕込む紙をくっつけるのにも使った両面テープ、衣装に付いたクズをとるのに養生テープを。コロコロでも良いけど養生テープの方が汎用性があるので、養生テープにしました。
右下:マスキングテープはしっかり貼れて素材を痛めにくく、照明を反射させにくい写真用のテープを、両面テープもしっかり貼れて薄くて簡単に剥がせて目立ちにくものを使用しました。

⑤クリップと安全ピン
これも衣装を調整するもので、モデルさんの肩にできてしまうどうにもならないシワを背中でクリップ留めするのに使用しました。薄手の衣装なので小さな目玉クリップで十分でしたが大中小あればなお良しだったでしょう。バインダークリップはボトムスのウエストサイズ調整に。私のパンツだったので大きいかなと思って用意しました。だってウエスト55cmだって言うんだもん(泣)
中央:TOOLS TO LIVEBY BINDER CLIP

⑥はさみ
自前の衣装だったのでタグを切ったり縫い物をする事はなかったのですが、襟の芯を付箋で作るのにハサミを使いました。持って行ってよかった。
中央:HI SCISSORS

⑦大きなトートバッグ
なんでもかんでも放り込めて出し入れしやすいものが使いやすいです。撤収の時もゆっくり荷造りなんてできないので、たくさん入って、重くなっても肩が痛くならなくて、倒れても中身が転げ落ちなくて、地べたに置いたり足で蹴ったりするので洗濯できて、軽いものがおすすめです。
左上:mizue yoneさんの三角バッグ。イベントの搬入出、出張や旅行にも折りたためてぺったんこに。10kg入れても肩痛くならない優れもの。

狙ったわけではないけど、本当に7つの道具の紹介になりましたね(笑)

追加情報:背景紙を使う撮影の場合は、足元を汚さないように靴を脱いでお直しするそうなので、脱ぎ履きしやすい履物を用意しておくと良いそうです。

衣装のシワばっかり気にして写真全然撮れなくて残念でしたが撮影風景はこんな感じでした。

モデルのアネタちゃん。次から次へと出てくる表情が全部魔性❤︎

袖の切り返しは私が着ると肘と手首の間になるし、このパンツもひと折して履いてるのにモデルさんにはくるぶしたけだった(泣)ピンクはメイクさんです。

クリッとしたお目目と可愛いお顔なのにボーイッシュな雰囲気をまっとたカーリィちゃん。

二人とも直視できないくらい可愛くて、着替え手伝うと「Thanks」ってニコってしてくれるの。胸きゅんでメロメロになりました。

我が家に一人ほしい。毎日着せ替えて愛でたい。
15時間の撮影の疲れもふたりのチャーミングな笑顔でぶっ飛ぶ。そんな日でした。

まだまだ先になりますが、ウェブサイトが出来上がったら紹介しますね。どんな仕上がりになるのか楽しみです。またスタイリストやりたいなぁ。楽しかった!

モデルさんと並んだ私はパンダみたいだったので、取り急ぎダイエットをすることにします。