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私の実家が神戸に引っ越してからもう10年以上経つのですが、いつの頃からか元旦には家族みんなでとある神社へ初詣に行くことが我が家の行事のひとつになっています。神戸の下町って感じの古い街にある神社。震災の炎もここまでは及ばなかったようで、街並みは歴史を感じるような地域にあります。

神社の手前には小さな文房具屋さんがありました。
参拝客でごったがえしている通りのお店なので、いつもお正月から営業していらっしゃいました。私もいつかこんな風に地域に根付く文房具屋さんになりたいなぁ。と憧れていた小さな文房具屋さん。
今年は何か様子が違いました。
店内が空っぽになっていたのです。
思わず「お店、閉めちゃうんですか?」と初めて声をかけてしまいました。

80歳も超えていらっしゃるだろう女性店主さんは、先月体調を壊してしまって、もう継ぐ人もいないから辞めるんだ。
この文房具屋さんは戦前から初めて、通り向かいから家移りはしたものの3代続けて来られたそうです。
もう色んな事が吹っ切れた様子で淡々と話してくれました。

大きな木製の、それはそれは重厚な商品棚、PILOTのロゴが入った古いショーケース、ほとんど商品がなくなってしまった事で元の姿を現していました。ずっとずっと空っぽになることなんてなかったんだろうな。

昭和の風景がまたひとつ姿を消してしまいました。
寂しいな。

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